結婚25周年記念の革トランク

外 装:牛ヌメ革
サイズ:横650-縦400-厚200mm(本体ボディ)

ご結婚25周年の記念にお作りさせていただきました。

納品後に頂いたお便り~

「期待していた通りの出来栄えでした。ありがとうございます。
今、このトランクを連れて行く旅行を計画中です。
まずは手軽な小旅行と思います。

愛車はレクサスSCなので、これから暖かくなるとオープンでドライブすること
が多くなります。この車の後部座席は極端に狭く、小柄な女性や子ども以外は無
理なのです。で、これからの旅行はトランクの専門スペースになるでしょう。す
てきなトランクをオープンカーの後部座席にのせて、人に見せつけるなんて(品
の悪い!?)夢を叶えるのにまさにぴったりです。

ところで、このトランクにふさわしい旅はそれなりの荷物がないと中が空き空き
で格好がつかないな、なんて思案してしまいます。で、中の荷物(特に衣服)が
少ないときの押さえ板(なんて云うのかな?)が必要じゃないかね、と妻と話し
ています。HPでそんなものも作れるようなことが書いてあったような気がする
のですが、情報を下さい。
旅行に行って、帰ったらまた感想などメールいたします。
取りあえずありがとうございました。」

東京都 お寺の先代ご住職  I・M様 68才

結婚記念の大/中クラシック革トランク~素揚げ無垢ヌメ革

大型クラシックトランクベルト付きモデル
中型クラシックトランク

素上げの白ヌメ革仕様で、まるで産まれたての子供のような肌色です。
年月を経たときの色合いが楽しみです。

大型:横650-縦400-厚200mm(本体ボディ)5.75kg
中型: 450- 280- 150mm(本体ボディ)3.75kg
容積比で520:189と2.7倍の容量があります。

ご結婚記念にお作りさせていただきました。

2007年7月、香港在住のご主人様より「結婚記念にトランクを作りたい」とのご連絡をいただきました。

「海外と別荘の移動生活の為 歌舞伎トランク購入を考えているのですが、
素材同仕様でおそろいのキャビンチェストをオーダーすると約おいくらくらいでしょうか
09年10月結婚予定ですが その際の嫁入り道具調査です。
貴社HPにある船たんすより少し重厚なイメージで
写真のような仕様で 極力軽いもので、 移動の際 直径15cmくらいの滑車の
頭が5cmくらい出るような(滑車がチェストに埋まってて 傾けた時のみ地面につくような)
また 2-3週間単位の旅行を年間4-5回する為、
移動しやすいように 分割して持ち運べる仕様とか可能でしょうか?

実家兵庫なのですが 海外にいる為 MAILにて失礼します。」

このメールの後、数回のメールのやり取りの後、年末に帰国された際に当社へお越しいただき、結果、歌舞伎トランク3本と写真のヌメ革トランク2本をご注文頂きました。

歌舞伎トランク3本はご主人様のご注文、2本の革トランクは奥様のウェディングトランクということでご注文頂きました。

内装は、大型中型ともにエンジ色のベルベット。
タグにはオーダーナンバーとご結婚の日付
オーダーナンバーは工場への発注仕様書ナンバーになっているので、後に同じモデルを発注する場合は、オーダーナンバーだけで発注出来ます。
細部は手縫いで丁寧な仕上がりです。側面に見えている筋状のものは、牛の生体時の皺です。素上げのヌメ革はこのような模様や傷が表面に表れ、1本として同じものはありません。

こだわりの中折れ中型トランク

den様トランク

DENモデル
ヌメ革+内装ピッグスウェード、真鍮金具
サイズ:横480-縦340-厚210mm(+40蛇腹)
重 量:5.4kg
本体の両サイド(写真手前面)には収納式のハンドルが付いており、フタ面を上にした場合に水平に運ぶことが出来ます。重たい荷物を入れた場合など二人で運べます

それは簡単な一通のお問い合せから始まりました。

「中クラシックトランクの幅(+5?程度)・厚(+2?)程度の変更を考えております。
内装は柔らかめの革をと思っておりますが、参考となるようなものがあればあわせて資料をお願いする次第です。」

ご質問に対してお送りしたメールがコチラです。

【ご返答】
上記のサイズ変更で、新たに作成する金型や設計図でプラス3~4万円、内装を柔
らかい革(豚革スウェードがよく使われます)にすることで、追加が3~4万掛か
ると思います。

もし内装を豚革スウェードにこだわらないなら、エクセーヌ風の生地(起毛した
スウェード風の生地)でプラス1万円程で変更致します。ただ、サンプルはエク
セーヌしかなく(ほぼ同じような生地です。エクセーヌだと豚革より高くなりま
す)、お送り出来るオリーブグリーンはエクセーヌ風生地には無いので、ベー
ジュ系の色になります。

その後、全部で149通!のメールがやり取りされ、完成したものがコチラのトランクです。
当初の中型クラシックトランクとは全く別の木枠入り蛇腹トランクです。

では、こだわりの数々をご紹介致します。

蓋の対面はベルト通しに鋲打補強がされます。これは、キャリーに取付けた場合にベルト通しに力がかかるための補強です。
画像では分らないですが、本体の辺には全てR指定(角の丸みの指定)がミリ単位でつけられ、見た目の固さを和らげ、当たっても痛くないように作られています。
こちらはフタの内側のポケットです。内装はピッグスウェードなので、このポケット内装面だけで1.3kg!ありました。
フタ内側ポケットは、フラップで隠れるようになっています。
ポケットを隠すフラップ以外にもう一枚、荷物隠しの仕切があります。分りにくいですが、横から見るとコの字型になった中仕切です。
蛇腹式トランク故に、荷物のかさが上下するのに対応しています。
一つ上の写真の開いている仕切をかぶせた状態。
これでプライベートな荷物の目隠しが出来ます。
こちらは荷物押さえベルトと取付け金具。本体の底と上方の二カ所に取付け金具があり、荷物も量に応じて上下どちらにでも付け外しが可能です。
フラップにつけられているタグ。ご希望で亀の図柄が焼き押しされています。 このタグ以外にも、フタ内側ポケットの上には「匠乃固鞄」のオリジナルタグが付けられています。

納品後に頂いたお便り:

昨日、無事に我が家へと到着いたしました!
早速、製作していただいたトランクを拝見致しました。
誠に丁寧なお仕事に関心しつつ、製作前の相談&打合せを含め
多くのご配慮を頂いた事に感謝で一杯です。
お陰様で長年想い描いていたものをようやく形となり、
そのデビューの日が楽しみです。
その日までは、しばし眺めて鑑賞といったところでしょうか・・・。

添えられたお手紙に記されていた
「このトランクが・・・・成長し、子々孫々受け継がれ・・・」
の一文の如く、これからの成長が本当に楽しみな一品です!

まずは到着のご報告まで・・・

       **********************************

早速「ヌメ革の手入れ法のファイル」を送付頂き有り難う御座いました。

トランクの到着以来、初使用に向け、毎回ほんの少しずつ撫で撫でしつつ
馴染ませてきたところです。
余程育ちがよかったのか、到着時の堅さもようやく我が家に和み、
この子(トランク)は誠素直に成長していくようです。

又、表・裏・側面など、その表情の絶妙な配置(文様)に
職人さんのセンス&苦心が伺えます。

色味の染みこみ具合による濃淡・微妙な凹凸が判別しやすい色だけに
少々蓋の盤面が心配でしたが、案外グレる事もなく、巧いこと周りち付き合い
育ってくれそうです。
ご配慮頂きました金具等の可動具合もそれぞれ何の違和感もなく、
長年の使用後も不具合は出にくいように思われます。

既にあるバッグとのペアリングもかなり良い具合で
色味&大きさ共々、申し分ありませんでした。

製作の相談にあたり、一段階づつ条件を切り分けつつ
気長にお付き合い頂いた門田様には感謝するばかりです!

北海道 D様

お便り有難うございました。
デザインしている段階では、ある程度決まったところで最後のご希望が叶えられず最初からやり直したり、角のR(カーブ半径)の指定では、手元と工場にあるサンプルで写真を送ったりしながら、数値出ししたりと、これまでにない精巧な仕様書作りとなりました。
また、内装の仕切板も、蛇腹タイプ故に荷物量の増減に対応出来るようにベルトの長さ調整やベルト取付け金具の位置調整に手こずりました。

それだけに、完成したものを見ていると感慨深い物があります。
それでは末永くよろしくご愛顧下さい。   カドタ